僕はある日突然中国への赴任を会社から受けました。
当然、不安な面がたくさんありました。
そのため、実際に暮らした後だから言える、行く前にやっておいた方が良いことを語学面から整理したいと思います。
従って、今回の記事は、
- 仕事の都合により中国で仕事をすることになったが、中国語が全くできなくて不安
- 中国に留学したいけど、中国語があまりできなくて行くのが不安
といった、中国での生活にトライしようとか、強制的に始めなければならない人に向けて、中国での赴任経験を持ち、HSK6級の僕が、最低限の生活に必須な中国語を解説します。
結論として、中国語力はほとんど不要です。
それでは説明していきます。
※中国語の学習に意欲がある人にとって、どのような生活を送ると良いかについても解説します。
中国での生活に必要な中国語は「10語程度」です
中国で普通に暮らしていくには、ほんの少しの中国語と、翻訳アプリがあれば全く問題ありません。
1.中国生活でよく使うフレーズは
- 你好(nǐhǎo)・・・挨拶の意味や、店員を呼ぶとき等、様々な場面で使う
- 早上好(zǎo shàng hǎo )[略して早(zǎo)]・・・おはようの意味
- 这个(zhè ge)・・・「これ」の意味で、指差しして使う
- 服务员(fú wù yuán)・・・「店員」の意味。店員を呼ぶときにこの単語を言うのみ。(你好(nǐ hǎo)でも店員が来てくれる)
- 买单(mǎi dān)・・・「会計」の意味。レストランの会計時に使う
- 不好意思(bù hǎo yìsi)・・・「すみません」の意味。謝るとき、ちょっと失礼と言いたいときに使う(英語のexcuse meに近い)
- 好的(hǎo de)・・・「OK」の意味
- 对(duì)・・・「そう、そう(肯定するとき)」の意味
- 多少钱(duō shǎo qián)・・・「いくら」の意味。値段を聞くときに使う
- 听不懂(tīng bù dǒng)・・・「言ってる意味が分からない」の意味。単純に聞き取れないときや、意味が分からないときに使う
- 我是(wǒ shì) 〇〇(名前) or 外国人(wài guó rén)・・・「私は〇〇です」の意味。自分を紹介、外国人なので何言っているか分からないときに使う。※「私は日本人です」と言うより「私は外国人です」と言う点に注意。
上記の通りです。
僕は中国語に数年間暮らしていましたが、使う中国語はほぼこれだけで何とかなります。
というか、ほとんどの日本人駐在員は、この程度しか中国語をしゃべれないけど問題無く暮らしています。
2.暮らしの体験談
上記の通り、ほとんどしゃべれなくても生活できてしまいます。
困ったときはスマホの「百度翻訳」アプリを使用すれば問題なくコミュニケーションは可能です。
また、ほとんどの生活がスマホのアプリで成り立つので、そもそも会話しなくても生活できてしまいます。
- 例えば・・・
- 支払い:「We chat(微信)」、または「アリペイ(支付宝)」の電子ペイで支払うので、店員の「〇〇元です」等聞き取れなくても、QRコード読み込み等で終了です。
- 移動:「百度地図」アプリで行き方が全て分かります(電車・バスはどれを使うか等)。「DIDI(ウーバーみたいな配車サービス中国版)」アプリを使って車を呼べば出発地と目的地はアプリに入れているのでコミュニケーション不要。
この理屈で旅行に行っても、事前に行き方を調べたり、聞いたり、ほとんどせずに行きたいところに行けます。 - 食事:「外卖(ワイマイ)」というデリバリーフードサービスの充実で、アプリで食べたい物を選ぶと家まで送ってくれるので喋れなくても問題無しです。外食しても、翻訳アプリと「这个」と言って食べたいメニューを指差しすれば問題無くオーダーができます。
- 仕事:ほとんどの日系企業は日本語をしゃべれる中国人を採用しています。(これが無かったら、結構大変です)
一番大事なのはスマホを使えるようにすることです。最初のアプリ設定等は苦労すると思いますが、ここを乗り越えれば問題無しです。
このようにアプリを使ってほとんどの生活が成り立つので、中国語をほとんど喋れなくても生活可能です。
中国語を話せるようになるには・・・
上記の通り、中国語をほとんど話せなくても生活が成り立ってしまうので、主体的に学ぶ姿勢がないと、まったく中国語が話せるようになりません。
留学目的で来る人、仕事で来ていても中国語を話せるようになりたい人にとっては、中国に来て生活しただけでは、中国語の学習は不足です。
ではどうすれば良いのか?
僕が生活してきた上でのポイントを説明します。
1.中国人の友達をつくる(特に日本語に興味がある人)
中国のことをよく知らない日本人は、中国人は日本のことが嫌いなんじゃないか?と思ったりするかもしれません。
実際住んでみますと、そんなことはなく、特に最近の若い中国人は日本に興味がある人が多いです。
日本食も人気ですし、日本のアニメも人気ですからね。
日本食レストランで話しかけたり、言語学習パーティみたいなのに参加すると、日本語に興味がある友人を簡単に作れます。(日本食レストランに居る中国人は日本に興味がある人が多い気がします)
HelloTalkの語学学習アプリを使用しても、簡単に友人を見つけることができます。
中国人の友人と、会話やWechatを使ったコミュニケーションをすることにより、どんどん中国語が上達します。
2.アプリに頼り過ぎない
レストランでもメニューの名称を言ってオーダーするなど、積極的に中国語を発するように努力するのが良いと思います。
僕は中国でも洋服を買ったりしていたので、積極的に店員と会話しました。
3.語学学校に行く
留学の人は当たり前に通うことになると思いますが、仕事で中国に生活することになった人も、語学学校には行った方が良いです。
毎日は行かなくても、僕は週1日だけ通ってました。
やっぱり学校に行くとモチベーションが維持できます。
宿題も出たりしますので、継続学習のリズムが出来て、学習の習慣化がし易くなると思いますので、おすすめです。
4.毎日勉強する
これは当たり前ですが、友人ができるだけでは簡単にしゃべれるようになりません。
短い時間でも、ちゃんと毎日勉強する必要があります。
5.中国語のテレビを見る
中国のテレビは字幕がついていることがほとんどなので、早口でしゃべっていても何となく意味が分かります。
せっかく中国に住むのであれば、是非テレビを見ましょう。
中国語に触れる時間が増えますし、何より、自分の不甲斐なさが分かり、モチベーションアップです。
6.中国の歴史を知る
これ語学に直接関係ないと思われるかもしれませんが、中国で国内旅行をした際、中国の歴史を全く知らないと、遺跡等まわっても面白くないんですよね。
中国の歴史を理解すると、「旅行に行って学ぶことが多い」 ⇒ 「中国が好きになる」 ⇒ 「もっと中国を知りたくなって色々旅行する」 ⇒ 「旅行の際は積極的に会話をする」
となるので中国語のレベルが向上される良いサイクルが生まれます。
三国志を読むだけでも、中国旅行の際の理解が本当に深まります。
まとめ
中国で生活することに不安がある人がいると思いますが、語学面ではほとんど心配は無用です。今回紹介した必須の中国語とスマホを駆使すれば問題ありません。
ただ、一方で、中国語がほとんど不要で生活が出来てしまうということは、主体的に動かないと中国に住んでいても中国語ができるようになりません。
中国語を出来るようになりたい人は、中国人の友人を作る、アプリに頼り過ぎないなど、中国語を学ぶことへの積極的な姿勢が必要になります。
僕が生活してきたうえでの中国語を学ぶポイントを紹介しましたので、これから中国の生活を考えている人にとって参考になれば幸いです。
中国語を学び始めるにあたり、おすすめの方法は以下記事にまとめていますので、参考にしてみてください。