2024年4月-5月初にかけて日本企業の決算が多くありました。
4-3月締めの企業は本決算、1-12月締めの企業は第一四半期が報告されています。僕の保有している日本株の企業はほとんどこれに当てはまります。
直近の日本企業は株主還元姿勢も強くなってきており、配当金の増配を発表する企業がたくさん出てきている印象です。
ある程度投資金が増えてくると、新たに投資するより、既に投資した銘柄の増配の方が配当金を増やすということに対して圧倒的に効率が良くなってきます。
今回の決算で、自分の保有銘柄の増配状況について整理し、共有することで、増配の威力をお伝えしたいと思います。
- 日本株の高配当投資に興味がある人
- 増配の良さを知りたい人
保有銘柄の増配・減配内容詳細
まず、僕の4月初時点での一年間の配当金見積もりについてですが、
2024年4月初時点での年間配当金予想額:約52万円
といった状況でした。
これは、保有している銘柄で配当予想があるものはその金額を使用し、配当予想が無い銘柄は前期の実績を使用し、その金額と保有数をかけた値になっています。
ちなみに保有している数は約35銘柄です。
これくらいの配当金を得ていると増配の凄さは実感できます。
僕自身、約30万円/年の配当金を得るようになってから増配の素晴らしさが分かってきました。
この状況で、僕が保有している日本株式の個別銘柄の内、4月から5月に決算発表があり、増配を発表した企業での配当金の結果を以下に示します。(保有株数は決算時点)
決算発表日 | 銘柄名 | 保有数量 | 前期配当当初予想(前回決算) | 前期確定配当 | 今期配当予想 (前期当初予想比) | 増配額 | 保有数量×増配額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
4/12 | ビックカメラ | 100 | ー | 18 | 21 | +3 | +300 |
4/15 | J.フロントリテイリング | 200 | 33 | 36 | 40 | +7 | +1,400 |
4/25 | アステラス製薬 | 500 | 70 | 70 | 74 | +4 | +2,000 |
4/26 | ANAホールディングス | 100 | 30 | 50 | 50 | +20 | +2,000 |
5/2 | 日本航空 | 100 | 60 | 75 | 80 | +20 | +2,000 |
5/8 | オリックス | 100 | 94 | 98.6 | 133.2 | +39.2 | +3,920 |
5/9 | 電源開発 | 100 | 90 | 100 | 100 | +10 | +1,000 |
5/9 | 日産自動車 | 500 | 15 | 20 | 25 | +10 | +5,000 |
5/9 | 武田薬品 | 100 | 188 | 188 | 196 | +8 | +800 |
5/10 | 日本電信電話 | 2,700 | 5.0 | 5.1 | 5.2 | +0.2 | +540 |
5/10 | KDDI | 100 | 140 | 140 | 145 | +5 | +500 |
5/14 | 三越伊勢丹HD | 100 | 32 | 34 | 44 | +12 | +1,200 |
5/15 | 三菱HCキャピタル | 100 | 37 | 37 | 40 | +3 | +300 |
5/15 | 三菱UFJフィナンシャルG | 600 | 41 | 41 | 50 | +9 | +5,400 |
5/15 | 三井住友フィナンシャルG | 100 | 270 | 270 | 330 | +60 | +6,000 |
5/15 | みずほフィナンシャルG | 100 | 100 | 105 | 115 | +15 | +1,500 |
全部で16銘柄が増配を発表しました。
自分の保有量×増配額を計算しますと、計33,860円の増配になります。
- 2023年5月・・・12銘柄増配、+13,940円
- 2023年10-11月・・・6銘柄増配、+8,600円
- 2024年1-3月・・・6銘柄増配、1銘柄減配、+1,850円
上記のように最高額の増配結果となりました。
4%利回り計算で、33,860円の増配を手に入れるには、846,500円の投資が必要になりとなります。
しかし増配は特に新たに投資することなく、配当金が増額されるといった配当金を増やすことに対して大きな威力をもっています。
従って配当金を狙った投資では、その時点での利回りだけでなく、配当金の過去からの推移を良く見て増配されているかを確認することが非常に重要になってきます。
また、こうやってしっかり整理すると、投資を継続するモチベーションにもなりますね。
ただ、直近は増配が多いのでよいですが、もちろん減配のリスクがあることを忘れてはいけません。
先回の楽天のように実質前期から減配となってしまうこともありますので注意が必要です。
着目増配銘柄
上記16銘柄のうち、特筆すべき銘柄を記述します。
1.アステラス
まずはアステラスです。
こちらの記事にも記載しましたが、決算前に本決算の予想を下方修正するなど、業績の悪化により減配が心配されていました。
それに伴い株価も大きく下落する状態でしたが、蓋を開けてみると、「2024年度以降の利益成長を見据え、一株当たり配当金は4円増配の74円を予想」とまさかの増配を発表となりました。
下図のように創設されてから減配は実施していないので、そう簡単には減配には至らないと思ってましたが、まさかの増配という結果です。
配当性向は2024年3月期の実績は736.4%、2025年3月期は442.3%といずれも100%超えの状態です。
配当性向は高いですが、製薬業界はコアベースでの利益計算をしているので、少し特殊です。
配当性向もそうですが、これだけ減配の予想の中増配をしてくれたのは嬉しいですし、驚きでした。
2.三越伊勢丹HD
続いて三越伊勢丹HDです。
百貨店はコロナ渦では大きく影響を受けていましたが、コロナのよるインバウンドの減少も回復し、たくさんの訪日客が来ていることから、非常に良い決算結果となりました。
営業利益、経常利益が過去最高を記録しています。
伊勢丹新宿本店も絶好調の結果です。
配当金については、前期は当初予想の32円/株から2円増配し34円と前々期から20円増配し、さらに今期は10円増配で44円/株の予想に!
購入時の価格が939円ですので、取得額からの利回り予想が4.68%まで上昇しています。
正直高配当として購入したわけではなかったので、嬉しい限りです。
3.三井住友フィナンシャルG
最後に三井住友フィナンシャルGです。
本銘柄は高配当として有名で、銀行は最近株価の調子が良いですが、配当金については、前期比+60円/株増配と過去最大の増配幅を記録しました。
ここまで増配してくれると、自分自身のキャッシュフローも大きく上がります。
また株式分割(1:3)も併せて発表されました点も特筆すべき点です。
まとめ
今回は、2024年4ー5月の決算で自分自身が保有している日本株の増配・減配銘柄、及び実際の増配・減配額を説明させて頂きました。
保有していない銘柄以外でも増配や自社株取得を発表する企業は多く、株主還元にも好評な発表が多かった印象です。
ずっと長い間低迷していた日本株ですが、インフレも起き始め、給与上昇をする企業も少しずつ増えてきて、今年から新NISAが始まり、日経平均も最高値を超えたことから今後に期待したいところです。
今回紹介したように増配の威力は凄まじく、どんどん不労所得が増えていきます。
ある程度の配当金を得るようになると、更に実感します。新たに投資するより、増配の方が圧倒的に効率が良いです。
高配当日本株投資の初心者には以下書籍、「死ぬまで持ちたい銘柄17」がオススメです。この本を読んで、高配当株や増配株を勉強して、投資することを推奨します。
続編も出ています。