今回は2025年2月4日に発表がありました、アステラス製薬の2025年3月期の第三四半期決算内容について整理していきたいと思います。
前回の決算分析は以下の通りです。
アステラス製薬は高配当株としても有名ですので、気になっている方も多いと思います。
僕も購入を続けておりますし、更なる購入を狙っております。
また決算直前に減損損失の計上が発表されどうなることかと心配な点もあります。

24年3月期は決算を出すたびに利益予想が下方修正され、株価も下がってしまいましたが、今回はどのような決算となっているのか、解説していきたいと思います。
- 日本株の高配当投資に興味がある人
- アステラス製薬の投資を検証している人
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第三四半期決算内容
アステラス製薬は4-3月締めですので、今回の決算は2025年3月期の第三四半期決算です。
その内容は売上高が1兆4,530億円(前期は1兆1,891億円、+22.2%)、純利益は-241億円(前期は503億円、-148%)の赤字という結果でした。

売上高は増収ですが、最終利益は大きく減益し赤字に至ってしまいました。
先述したようにIZERVAYの欧州における販売承認申請の取り下げにより無形資産の減損損失約1,160億円、AT466に関する無形資産の減損損失約520億円等、いくつかの開発をすすめている薬品で損失が出たことが原因です。
主力であるXTANDIと以下に示される重点戦略製品の売上が共に好調なため、売上は大きく上がっています。

通期業績予想修正
続いて通期業績予想についてです。こちらは10月に発表した予想を修正しております。
売上高は1兆9,000億円(前期比+2,963億円、+18.5%、前回予想から+1,000億円)、純利益は140億円(前期比-30億円、-17.9%、前回予想から-360億円)と増収減益に修正予想しております。(フルベース)

コアベースとは、以下の定義になっています。

先述した通り、無形資産の減損損失の影響が大きく出ており、最終利益はなんとか黒字を確保する状況で前年比減益の結果となっています。。
配当金等
気になる配当金については、予想から変更無しで、一株当たり74円です。

今回、通期予想が下方修正されましたので、EPSが27.93→7.82円となり、配当性向は100%超えの946%と驚異的な数字となっています。

100%超えで大丈夫なのか?と心配になるところですが、製薬業界はコアベースでの利益で株主還元等を決めているようですので、他の業界との比較が難しいです。
ちなみにコアベースのEPSは153.06円です。
株価等
決算を受け、株価は2月4日終値1,485円→2月5日始値1,470.5円で終値1,427.5円と大きく下落しました。
その後も停滞気味です。

各指標は以下の通りです。
PER(会社予想) | 185.93倍 |
PBR(実績) | 1.74倍 |
1株配当(25/3予想) | 74円 |
予想配当利回り | 5.09% |
配当性向(25/3予想) | 946% |
配当利回りが遂に5%を上回る水準まで株価が下がってきました。
まとめ
アステラス製薬についての2025年3月期第三四半期決算内容を整理しました。
- 売上高、純利益は前年比から増収・減益。減損損失で大きく減益
- 通期業績予想は売上高、純利益は増収減益に予想修正
- 配当金は74円/株と変更無し
24年3月期は発表の度に下方修正でしたが、25年3月期は前回まで比較的安心していた状態でした。しかし今回ので大分不安な状態が再来しました。
株価は、主力薬であるイクスタンジの特許切れ後の新薬開発への懸念影響からしばらく低迷して、昨年の増配で少し持ち直しましたが、今回の減損はかなり大きいマイナスイメージです。
僕自身は、この低迷時にちょくちょく買い増しをし、直近でも買い増ししております。もう少し買っても良いかとは思っています。今回の発表でマイナス分は吐き出した感を感じています。注目していきたいです。
アステラス製薬は、高配当日本株投資の初心者にオススメの以下書籍、「死ぬまで持ちたい銘柄17」の1つとしても紹介されている銘柄です。
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本記事は、自分自身の銘柄調査の一環として行った内容で、投資判断についても記述されていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べた上で、自己責任で投資判断するようにお願いします。