今回は2025年2月14日に発表がありました、キリンホールディングスの2024年12月期の本決算内容について整理していきたいと思います。
前回の決算分析は以下の通りです。
僕自身も当銘柄に投資をしているため気になっている銘柄です。
高配当株銘柄でありながら、他の高配当株と比較すると株価もそれほど上がっていないため、気になっている人も多いと思います。
今回の決算内容、それを受けての今後の戦略について解説していきたいと思います。
- 日本株の高配当投資に興味がある人
- キリンホールディングスの投資を検証している人
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本決算内容
キリンホールディングスは1-12月締めですので、今回の決算は2024年12月期の本決算となります。
その内容は売上高が2兆3,384億円(前期は2兆1,344億円、+9.6%)、純利益は582億円(前期は1,127億円、-48.3%)の増収減益の結果でした。純利益に関しては、業績予想にもまったくの未達です。

事業利益(=事業の経常的な業績を測る利益指標として、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出)は前期から+95億円で、Coke Nothestの増益で大きく増益しています。

一方、最終利益はFANCLの連結化に伴う段階取得差損、協和発酵バイオの一部事業譲渡、及び海外ビール事業を行う持分法適用会社の減損損失等の一時要因で大幅な減益になりました。
通期業績予想内容
続いて、2025年12月期の通期業績予想についてです。
売上高は2兆4,400億円(前期比:+1,016億円、+4.3%)、純利益は1,500億円(前期比:+918億円、+157.7%)と増収・増益予想としております。

純利益については、前期の一時的な減損の剥落が大きいです。
一方、今後力を入れていくヘルスサイエンスが伸びる予想になっているのは良い点のように見えますが、実態は37億点の事業利益で、全体の数パーセント程度です。


配当金等
気になる配当金についてです。
今回の決算で、
- 2024年12月期の配当金は71円/株(以前の発表通りで前年と同じ)
- 今期2025年12月期の配当金は74円/株(+3円増配)
- 累進配当を導入
と発表されました。
キリンは、1949年の上場以来、通常の配当では一度も減配せずに安定した配当を継続していますので、実態として累進配当状態でしたが、ここにきてしっかり明言されました。


キリンの配当方針は今まで「連結配当性向を40%以上」としていましたが、今後はDOE(連結株主資本配当率)5%以上を目安とした配当になるようです。配当性向ですと業績の影響を受けすぎるので、より安定感が増すといったメッセージだと思います。
ちなみに2024年12月期の配当性向は98.8%とかなり高めの状態で利益をほとんど配当に回してしまっていることになります。2025年は40%の予定です。
株価等
決算を受け、株価は2月14日終値1,941円→2月17日始値1,981円と大きく上昇しスタートしました。
一時は2,000円も復帰しましたが、終値は1,971.5円でした。

(画像引用:SBI証券)
各指標は以下の通りです。
PER(会社予想) | 10.65倍 |
PBR(実績) | 1.35倍 |
1株配当(25/12予想) | 74円 |
予想配当利回り | 3.75% |
配当性向(25/12予想) | 40.0% |
配当は4%弱まで上昇してきました。
まとめ
キリンホールディングスについての2024年12月本決算内容を整理しました。
- 本決算の売上高、純利益は前年比増収・減益
- 2025年通期業績予想は増収・増益
- 配当金は3円増配予想で、累進配当を導入
日経全体は昨年から高値を更新するなど調子が良いですが、キリンの株価は伸び悩んでおります。今回の決算で少し戻しておりますが、今後どうなるかは読めないところです。
今回の決算から今期は少し期待できること、配当も安定しそうなことから、株価がもう少し下がった場合は、購入するのはありかと思っています。2025年での新NISAの成長投資枠での活用を積極的に検討していきたいと思います。
キリンホールディングスは、日本銘柄の高配当株の一つです。
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本記事は、自分自身の銘柄調査の一環として行った内容で、投資判断についても記述されていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べた上で、自己責任で投資判断するようにお願いします。