今回は2024年2月9日に発表がありました、ENEOSホールディングスの2024年3月期の第三四半期決算内容について整理していきたいと思います。
先日以下の記事でENEOSホールディングスの銘柄分析をしました。
自分自身も保有しているため着目しています。
今回の決算内容やそれを受けての今後の戦略について解説していきたいと思います。
- 日本株の高配当投資に興味がある人
- ENEOSホールディングスの投資を検証している人
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第三四半期決算内容
ENEOSは4-3月締めですので、今回の決算は2024年3月期の第三四半期(4-12月)決算となります。
その内容は、売上高が10兆2,453億円(前期は11兆3,351億円、-9.6%)、営業利益は3,863億円(前期は2,498億円、+54.6%)、営業利益(在庫影響除く)は3,356億円(前期は1,714億円、+95.8%)、純利益は1,713億円(前期は605億円、+183.1%)の結果でした。
在庫影響とは備蓄している石油が原油価格の変動に受ける影響です。ENEOSは在庫影響の影響を除いた営業利益を発表することが特徴です。
営業利益の増益要因ですが、エネルギー事業の影響が大きいようです。
エネルギー事業が増益になった要因は、白油・輸出マージンの前期のマイナスタイムラグが反転したことに加え、実質の白油マージン、化学品等のマージンが良化したことによります。
白油とは 無色透明に近い油種である「ガソリン」・「軽油」・「灯油」・「A重油」を表します。
マージンとは、販売価格から原油代などの原料コストを差し引いた部分のこと表します。
タイムラグとは、石油製品の売値とコストに時間差が発生すること。
要は販売価格とコストの関係が良化したということですね。
エネルギー事業が大きく引っ張り、営業利益が大幅増益になったようです。
通期業績予想
続いて通期業績予想ついてですが、こちらは先回の決算(2024年3月期第二四半期)発表から変更無しです。
通期では売上高は14兆円(前期比:-1兆166億円、-6.8%)、営業利益は4,200億円(前期比+1,387億円、+49.3%)、営業利益(在庫影響除く)は3,700億円(前期比+1,235億円、+50.1%)、純利益は2,000億円(前期比+562億円、+39.1%)です。
昨年と比較する売上高は減少するものの、利益は大きく増益を予想しております。
配当金等株主還元
気になる配当金等の株主還元についてです。
年間配当22円/株から変更無しです。
ENEOSは2021年度から22円/株をキープしており、しばらく増配が無い状態です。
しかし、今回、500億円の自社株式の取得を発表しました。
これにより、総還元性向は58%の見込みとなるようです。
会社が発表している中期期間における株主還元の考え方では
- 3ヶ月平均で、在庫影響除き当期利益の50%以上を「配当と自社株買い」で還元する
- また、安定的な配当継続に配慮し、22円/株の配当を下限とする
となっていますので、これを守ってきた形ではないかと思います。
増配より、利益は自社株買いで調整してきそうな感じがしますね。
その他
決算発表冒頭でコンプライアンス徹底に向けた取り組みを話されていたのが印象的でした。
2022年に当時の会長、2023年に当時の社長が2年連続で不祥事を起こしたこともあり、こういった状況になってしまっています。
従業員やステークホルダーの方の信頼を大きく損なってしまっているので、ちゃんとしてほしいものです。
株価等
決算が2月9日13時の場中でしたので、それを受け、株価は下記のように30円近く上昇しまいした。市場にとってかなりポジティブと捉えられたようです。
各指標は以下の通りです。
PER(会社予想) | 7.84倍 |
PBR(実績) | 0.61倍 |
1株配当(24/3予想) | 22円 |
予想配当利回り | 3.52% |
配当性向(24/3予想) | 27.6% |
株価が上昇してきており、配当利回りは4%を切ってしまいましたが、相変わらずPER、PBRは低いですね。
まとめ
ENEOSについての2024年3月期第三四半期決算内容を整理しました。
- 第三四半期は売上高は減少したが、利益に前年比から増益
- 通期業績予想は先回から変更無し(前期比からは利益は増益)
- 配当金は変化無し
直近は400円~500円のレンジ推移していましたが、直近は500円を上回り、決算後更に大上昇しました。
低PBRであること、配当も安定している点を踏まえ、投資していきたいのですが、直近で上がってきてしまっており悩ましいです。
配当利回りが4%くらいになることを目安として、下落したタイミングがあればそのタイミングで購入していきたいと思います。
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本記事は、自分自身の銘柄調査の一環として行った内容で、投資判断についても記述されていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べた上で、自己責任で投資判断するようにお願いします。