今回は医薬品国内第2位であるアステラス製薬についての投資検証をまとめていきます。
アステラス製薬は、2005年4月に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して発足した製薬会社です。
配当について減配をすることなくここ直近は増配が続いており、株主還元にも積極的な会社で、医薬品銘柄であるためディフェンシブ銘柄でもあります。
以下書籍でも「死ぬまで持ちたい銘柄17」の1つとして紹介されています。
2022年末から若干株価が下がってきたこともあり、投資検証をしていきたいと思います。
- 高配当投資に興味がある人
- アステラス製薬の投資を検証している人
直近の決算
2022年10月31日に発表された、2023年3月期第二四半期決算では、4-9月の経常利益は前年同月比35.2%増の1,204.8億円、連結最終利益は同34.7%増の964億円でした。
前年と比較すると増加しているものの、通期計画に対する進捗は46.4%に留まっており、5年平均の56.1%も下回っていますが、業績予想の最終利益は2,080億円を据え置いています。
最終利益推移
2018年からの通期最終利益推移についてですが、2021年、2022年が下がり、2023年3月期は2020年3月期相当を見込んでおります。
決算資料を見てみますと、2021年3月期、2022年3月期は薬の開発計画の見直しに伴う資産価値低下の影響が大きく、利益が減少しているようです。
2023年3月期の最終利益予想は今のところ据え置いていますが、若干心配な点ではあります。
製薬会社は薬の研究開発に膨大な金額がかかりますが、承認されて販売されれば製造コストの低さから大きな利益が生まれます。
僕たちも薬無しでは生活できなくなっておりますので、短中期では心配な点があっても、長期視点では期待ができる業界だと思います。
配当金推移
創設されてからの配当推移を上記グラフに記載します。
ご覧の通り、創設されてから減配は実施していません。
リーマンショックの時や、コロナウイルス流行の時も減配していないのは心強いですね。
9年間増配を続けており、2023年3月期でも増配を予定していますので、達成されれば10年連続増配となります。
この点も非常に魅力的ですね。
21年、22年と利益が下がったタイミングでも増配している点は信頼できます。
一方で配当性向の推移は以下の通りです。
22年3月期の配当性向は74.5%でした。
ちょっと高い点が心配な点です。
会社としての配当に対する考えは、会社ホームページで
「当社は、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでおります。成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めるとともに、自己株式取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率と還元水準の向上を図っていきます。」
としていることから、配当だけでなく、自己株式取得による株主還元に積極的な会社です。
具体的な数字はないのですが、創設時からの減配が無いという点からも、株主還元に対して今後も期待できると思います。
株価推移
2018年からの推移ですが、18年末、19年初に1,400円付近をつけてから徐々に株価は上昇しています。22年に2200円付近まで上昇しましたが、ここ直近は下落しております。
これが買いのチャンスかどうかは悩ましいところです。
基礎情報
基礎情報については以下の通りです。
PER(会社予想) | 16.55倍 |
PBR(実績) | 2.09倍 |
1株配当(23/3予想) | 60円 |
予想配当利回り | 3.18% |
配当性向(23/3予想) | 52.7% |
(株価は2023年1月13日の終値1,887円)
予想配当利回りは3.18%です。高配当銘柄とはちょっと言えないレベルの利回りといったところですが、過去の推移を見ると現時点は高めの水準になっています。
PERは過去は13~21倍といったところですので、そこそこ良いタイミングの値になっているように思えます。
まとめ
アステラス製薬についての投資検証を整理しました。
- 配当金は創設から減配をしていなく、直近は増配継続。配当性向が高い点がやや心配
- 業績については、直近2年間利益が低くなっており、本年は3年前水準に戻る見込み
- 株価は順調に上昇しているが、直近は下落
これまでの点を踏まえてのアステラス製薬への投資判断ですが、自分自身は所有していないことから、この記事を書いている途中で1,890円で100株を購入しました。
直近が安くなっているため、エントリーしてみました。
一方で短期の業績については心配な点があるため、更なる下落を覚悟しています。
更なる下落をした場合は、更に買っていこうと考えています。
僕は、日本株の個別投資、投資信託の一部は「楽天証券」、米国株、積立NISAは「SBI証券」を使用しています。
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本記事は、自分自身の銘柄調査の一環として行った内容で、投資判断についても記述されていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べた上で、自己責任で投資判断するようにお願いします。